2017.08.22

(株)向洋技研が【かながわ経済新聞】に掲載されました

平成29年8月号の【かながわ経済新聞】に
(株)向洋技研(中央区田名4020-4)が紹介されました。

■【産業あるある情報】(株)向洋技研

テーブルスポット溶接機 国内外2500台突破

向洋技研(相模原市中央区田名、TEL042.760.4306)が製造販売する「テーブルスポット溶接機」が、国内外で累計販売台数2500台を突破した。発売から30年のロングセラー製品となり、海外20ヵ国に輸出されるまでに。同社の甲斐美利社長が、中小企業のグローバル戦略について持論を展開する。

向洋技研甲斐社長が語るロングセラー製品の秘けつ

■展示会=モノを買う場

同社が製造・販売するのは溶接機。それも「テーブルスポット型」という他社の手掛けない特殊なタイプだ。卓上型でロボットアームを使い、奥深い箱物の溶接作業ができる。コピー機や配電盤、自動販売機の筐体(きょうたい)など、用途も幅広い。開発した1987年以来「マイスポット」の名称で国内外に普及している。

海外市場に注力

早くからグローバル展開に積極的だった同社は、今でも海外での展示会に頻繁に出展している。甲斐社長によれば、海外と国内の展示会には大きな違いがあるという。
「海外市場の場合、展示会=モノを買いに来る場なんです。”現物主義”なので『後日新品を送る』と言っても、見ていないので信用できないとされます」

来場者は買うためにやってくるのが海外。出展する側も莫大(ばくだい)な機械輸送コストをかけて持参する。展示品を「見せる」だけで終わらないよう、同社では、契約書や設置に即対応できる準備をした上で展示している。
甲斐社長は「中小企業の製品(完成品)は、世界市場に最も適しています。”日本人の先入観”がハードルを高くしているだけなんです。商社がいなくても、海外市場で戦うことはできます」と強調する。

一方、海外で納入後のメンテナンスに関しては、IoT(モノのインターネット)技術で対応している。「アフターフォローを最初から考えて設計をすればいいんです」とも付け加える。

■「知財」を武器に海外へ

同社のテーブルスポット溶接機は、キー技術の特許を取得している。甲斐社長は「知財で”武装”することで大企業と同じように海外で戦うことができます。もちろん国内でも優位になります」と語る。

知財がなければ付加価値がなく、いずれ価格競争となってしまうからだという。「常に新しいものを開発し、知財権を持つことで、高い利益が生み出せます」。

現在、売上高に占める海外比率は半分近く。国内モノづくり市場が縮小する中でも、グローバル展開を図ることで、成長を続けている。

(かながわ経済新聞2017年8月号7面掲載)

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